ブログ|戸崎・六名エリアで歯科をお探しの方は【岡崎六竜歯科クリニック】まで

ブログ

増え続ける「すい臓がん」の現状と、注目の「ケストース」&「歯科」の話題について

みなさん、こんにちは。岡崎六竜歯科クリニックの院長です。先月、岡崎歯科医師会の7月定例会が開催され、私も参加してまいりました。今回の定例会では、地域医療の最前線でご活躍されている藤田医科大学岡崎医療センター病院長の廣岡芳樹先生をお招きし、非常に高名なご講演を拝聴しました。演題は、「増え続けるすい臓がんの現状(早期発見・最新治療・予防・歯科領域の話題も含めて)」です。今回は、この講演で学んだ最新の知見と、医療界で今とても注目されている「ケストース」のお話、そして私たち歯科医療との重要なつながりについてお話しします。

■ なぜ今、すい臓がんなのか?
現在、日本国内においてすい臓がんは増加傾向にあり、がんによる死亡原因の上位に位置しています。すい臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、初期段階では自覚症状がほとんどありません。そのため、発見されたときには進行しているケースが多く、医療現場でも「早期発見」が最大の課題となっています。廣岡先生からは、最新の超音波内視鏡(EUS)などを用いた検査による早期発見の取り組みや、化学療法・手術を組み合わせた最新治療について、分かりやすくご解説いただきました。

■ 廣岡先生らの最新研究で注目!糖質「ケストース」がもたらす未来
今回の講演で特に興味深かったのが、廣岡先生らの研究グループが発表された「ケストース」というオリゴ糖の一種を用いた食事療法の話題です。すい臓がんの患者様は、お腹の菌のバランス(腸内細菌叢)が乱れやすく、それが抗がん剤治療の効果に悪影響を与える可能性が指摘されていました。そこで廣岡先生らは、腸内環境を劇的に改善するプレバイオティクスとして「ケストース」に着目:
腸内環境の改善:すい臓がん患者様にケストースを投与したところ、がん患者に増えやすい悪玉菌(大腸菌など)が減少しました。
予後への好影響:体の炎症が軽減し、栄養状態の改善や、腫瘍マーカーの減少といった素晴らしい効果が確認されています。
「お腹の環境を整えること」が、すい臓がん治療の成功率を高める新たなアプローチとして世界中から期待されています。

■ すい臓がんと「お口の健康(歯科領域)」の意外な関係

そして、この「お腹の菌」と同じくらい重要なのが、私たち専門領域である「お口の菌(歯周病菌)」です。一見、お口とすい臓は遠く離れているように思えますが、近年の研究で以下のリスクが明らかになっています。
歯周病菌がリスクを高める:特定の歯周病菌(P.g.菌など)が体内に慢性的な炎症を引き起こし、すい臓がんの発症リスクを上昇させることが分かってきています。
入り口(口)から出口(腸)まで整える:お口の中の歯周病菌を減らし、ケストースなどで腸内環境を整える。この「消化管全体の菌のコントロール」こそが、全身の健康を守る鍵になります。

■ 当院が目指す「お口から始まる全身の健康守り」
廣岡先生のお話を伺い、私たち歯科医師が日々の診療で患者様のお口を綺麗に保つことは、単に「虫歯や歯周病を防ぐ」だけでなく、「がんなどの重大な全身疾患を予防・サポートする第一歩」であると強く再認識しました。医科と歯科がしっかりと連携(医科歯科連携)し、地域の皆様の健康をトータルでサポートしていくことが大切です。「最近、歯医者さんに行っていないな」という方は、ぜひ定期検診にお越しください。丁寧な歯石除去やクリーニングで、お口の健康、そして未来の全身の健康を守っていきましょう!